桑はなぜ薬になったのか|養蚕・桑白皮・桑葉に重なった利用史
桑の葉は、蚕の餌になります。赤から黒紫へ熟す実は食べられ、木は道具や薪にもなる。その一方で、根の皮は「桑白皮(そうはくひ)」という生薬になり、葉、枝、実にもそれぞれ別の薬用名が与えられてきました。 一本の木から、なぜこれ […]
薬草とは何か|食べる植物・生薬・民間薬は、どこで重なり、どこで分かれるのか
春のヨモギは、草餅に入れば食べ物です。葉と枝先を乾燥し、一定の基原と品質を備えたものは「艾葉(ガイヨウ)」という生薬になります。さらに葉を砕いて毛を集めれば、灸に使う「もぐさ」です。 生姜も、台所では香辛料ですが、乾燥や […]
サフラン|なぜ三本の赤い糸が、香辛料にも薬にもなったのか
秋に咲く淡い紫の花をのぞくと、中心から赤い糸のようなものが伸びています。サフランの柱頭です。 一輪の花にあるのは、三つに分かれた赤い柱頭。それを手で摘み、乾燥させると、少量でも水を黄金色に染め、干し草や蜂蜜を思わせる独特 […]
オオバコ|踏まれても残る草は、なぜ薬になったのか
道ばたや公園の通路、神社の境内。人が何度も踏む場所に、地面へ葉を広げて残る草があります。 オオバコです。 葉は低く伏せ、細い花茎だけを立ち上げます。ほかの草が踏みつけで消えた場所でも見つかるため、踏まれるほど強くなる植物 […]
ウツボグサ|夏に枯れる「夏枯草」は、なぜ薬草になったのか
初夏の草地に、紫色の小さな花を穂のように集めて咲かせるウツボグサ。 花が終わると、その穂は夏のさなかに褐色へ変わり、周囲の緑から取り残されたように立ち続けます。この姿から生まれた名が、夏枯草(カゴソウ)です。 ただし、株 […]
薬草茶は、いつから日常の飲み物になったのか|煎じ薬と健康茶の違い
土瓶で薬草をことこと煮出せば、煎じ薬。焙煎した種子をやかんで煮出し、食卓で飲めば健康茶。 見た目だけなら、どちらも植物に水と熱を加えた一杯です。では、火にかける時間が長ければ薬で、湯を注ぐだけなら茶なのでしょうか。 答え […]
ケツメイシ|「目を開く」名の種は、なぜハブ茶になったのか
細長い莢を開くと、中から褐色の硬い種子が一列に現れます。植物の名はエビスグサ。その種子を生薬として呼ぶときは、ケツメイシ――漢字では「決明子」と書きます。 「明を決(ひら)く子」、つまり目を明らかにする種。古代中国では目 […]
ハトムギ|穀物は、なぜ薬としても用いられたのか
丸みのある殻を割ると、内側から白い粒が現れます。炊けば雑穀として食べられ、焙煎すれば香ばしい茶になり、種皮を除いて生薬として扱えば「ヨクイニン」と呼ばれます。 同じハトムギからできているのなら、ハトムギ茶を飲むことも、ヨ […]
センブリ|千回振り出しても苦い草は、なぜ薬になったのか
白い小さな花に、細い紫色の筋。秋の草地に咲くセンブリは、強烈な苦味を隠しているとは思えないほど繊細な姿をしています。 その名は、乾燥した草を千回水に振り出しても、まだ苦いことに由来するといわれます。実際に千回まで苦味が続 […]
ゲンノショウコ|「現の証拠」と呼ばれた草は、なぜ信頼されたのか
道端や草地に、小さな白色や紅紫色の花を咲かせるゲンノショウコ。見た目は目立たない野草ですが、その名前を漢字で書くと「現の証拠」となります。 飲めば、薬効が現に証拠となって現れる。そう語られるほど、下痢のときに頼られてきた […]









