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食と養生

食・養生・身体をめぐる身近な疑問を、歴史資料と現代研究から読み解きます。

中国の絹の医書、日本の巻物、江戸時代の和綴じ本と茶碗を並べ、養生思想の伝来と変化を表した静物画

2026.09.04

養生とは何か|中国の「命を養う」思想は、日本でどう変わったのか

中国・湖南省の馬王堆三号墓からは、人が腕を上げ、身体を曲げ、さまざまな姿勢を取る様子を描いた絹の図が出土しました。墓が閉じられたのは前漢の紀元前168年です。後に「導引図」と呼ばれたこの資料は、薬を飲むことだけではない身…

増やすのは、皿の大きさではなく一口の中身

2026.08.27

食べる量が減ったら、たんぱく質はどう補う?|食事量を増やさず、栄養密度を高める考え方

食欲が落ちると、「もっと食べなければ」と考えがちです。しかし、すでに満腹なのに皿を大きくしても、食事はつらくなるばかりです。 食べる量が減ったときに見直したいのは、一口の中に何が入っているかです。ご飯やパンだけ、粥だけ、…

三つは競争せず、分業している

2026.08.16

三大栄養素とは?|人はなぜ、たんぱく質・脂質・炭水化物を必要とするのか

たんぱく質を増やす。脂質を控える。炭水化物を抜く。現代の食事は、三大栄養素のうち一つを主役にし、別の一つを悪者にする言葉で語られがちです。 けれども、人の身体は三つを競わせているわけではありません。たんぱく質は身体をつく…

身体は、毎日つくり替えられている

2026.08.15

たんぱく質とは?|人はなぜ、アミノ酸を食事から補うのか

たんぱく質と聞くと、まず筋肉が思い浮かびます。運動後のプロテイン、肉や卵に書かれた含有量、「一日に何g必要か」という数字。現代では、たんぱく質は身体を大きくするための栄養素として語られがちです。 しかし、筋肉はたんぱく質…

主食は、蓄えられるエネルギーだった

2026.08.14

炭水化物とは?|人はなぜ、穀物を主食にしてきたのか

炭水化物と聞くと、「太る」「血糖値を上げる」「砂糖と同じ」といった言葉が先に浮かぶかもしれません。糖質を減らす食事法が広まったことで、米、パン、果物、いも類まで、一つの箱に入れて避けられることもあります。 しかし、炭水化…

脂質は、悪者ではなく構造である

2026.08.13

脂質とは?|なぜ油は悪者になり、それでも身体に必要なのか

脂質と聞くと、「太る」「血管によくない」といった言葉が先に浮かびます。油を控えることが、健康的な食事の象徴として語られてきた時代もありました。 しかし脂質は、単に余ったエネルギーを蓄えるためのものではありません。細胞膜を…

江戸期の養生書、飯椀、薬籠、歩行と掃除の線画で、養生が暮らしへ広がった歴史を表したイメージ

2026.08.09

江戸時代の養生|健康の知恵は、なぜ暮らしの本になったのか

江戸時代の養生と聞くと、貝原益軒の『養生訓』や「腹八分目」を思い浮かべる人が多いかもしれません。 しかし、当時の養生は食べ過ぎを戒めるだけの健康法ではありませんでした。食事、起床と就寝、運動、呼吸、排泄、衣服、入浴、感情…

薬包紙に載せた刻み生薬、土瓶の煎じ薬、焙煎した穀物と種子、日常の湯呑みを古い薬草書風に並べた概念イメージ

2026.08.08

薬草茶は、いつから日常の飲み物になったのか|煎じ薬と健康茶の違い

土瓶で薬草をことこと煮出せば、煎じ薬。焙煎した種子をやかんで煮出し、食卓で飲めば健康茶。 見た目だけなら、どちらも植物に水と熱を加えた一杯です。では、火にかける時間が長ければ薬で、湯を注ぐだけなら茶なのでしょうか。 答え…

粥の画像

2026.07.21

粥の医療史|弱った身体に、なぜ穀物と水だったのか

食べる力が落ちたとき、人は何を口にしてきたのでしょうか。古代インドでは米を水で煮て濃さを分け、中国では薬を服用したあとに熱い稀粥をすすり、古代ギリシャでは大麦を煮たプティサネーが急性病の食事として論じられました。 材料と…

たんぱく質の「質」は、吸収率ではない

2025.10.21

PDCAAS・DIAASとは?|たんぱく質の「質」は何を測っているのか

同じ10gのたんぱく質でも、食品によって「質」が違う。この説明に使われるのが、PDCAAS(ピー・ディー・キャース)とDIAAS(ディアース)です。 ところが、DIAASが60なら「60%しか吸収されない」、120なら「…