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日本書紀に記された宇陀の霊芝『芝草(しそう)』

*宇陀と神仙思想

宇陀市内の霊芝上の画像は宇陀市内で自生している霊芝

『日本書紀』皇極3年(西暦644年)3月条に菟田郡の人、押坂直(おしさかのあたい)と童子が菟田山で生えていた紫のキノコを食べ、病気をせずに長命を保ったという記事がある。

後漢時代(25-220)にまとめられた『神農本草経』に命を養う延命の霊薬として記載されて以来、中国ではさまざまな目的で薬用に用いられてきた。

霊芝(レイシ、学名:Ganoderma lucidum Karst)はマンネンタケ科の一年生のキノコで、肉質はコルク質で表面はニスがかけられた様な光沢がある。万年茸(マンネンタケ)、芝草(しそう)などとよばれることもある。

倭国言す。頃者、菟田郡の押坂直。一の童子を将て雪の上に欣遊び、菟田山に登りて、紫の菌、雪より挺て生ふるを見るに、高さ六寸余り、四町ばかりに満つ。

乃ち童子をして採取りて、還りて隣の家に示す。ハ、知らずと言い且毒しき物なりと疑ふ。是に押坂直と童子、煮て食ふに太だ気味あり。明日、往て見るにみな在らず。

押坂直と童子、菌の羹を喫へるによりて、病なくして寿し、と。或人の云く、蓋し俗、芝草といふことを知らずして妾に菌と言へるか。

日本書紀 皇極天皇三年三月条より

神農本草経では上品、中品、下品の内の上品に分類される。

『本草集注』の記述によれば、芝草は草木上品にみえる青芝・赤芝・黄芝・白芝・黒芝・紫芝の総称で、ともに軽身・不老・延年・神仙などの効能を持つ仙薬である。

米国ハーブ製品協会(American Herbal Products Association. AHPA)によるクラス分類はクラス1に分類され、適切に使用する場合、安全に摂取することができるハーブとされている。

霊芝に含まれる主な成分

トリテルペノイド (triperpenoide) 60種以上、多糖類:フコフルクトグリカン、ペプチドグリカン、アラビノキシルグリカン、β-グルカン (β-glucan) など、その他マンニトール、種々の脂肪酸などを含む。

*原木を用いた原木栽培

間伐クヌギやコナラを用いて、宇陀市内で原木栽培した特別なきのこ

組織培養

古来薬狩りの地として知られる宇陀で採取した芝草(霊芝)を分離培養(バイオテクノオロジー)し、栽培に成功した。

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